性教育は生教育

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私の新しいテーマ「性教育」。

私が考える性教育は 教育。

「性教育」が成すべきことは「人、一人ひとりが、命もしくは自分というものをどのように受け止めるか」を人生の節目節目で補完し続ける生涯教育。

多くの社会問題の根源は未熟な日本の性?もしくは生教育?

わたしは、海外在住しながら、日本のニュースは新聞のウェブ版を読んでいる。

今の国に来て、かれこれ10年が過ぎたが、国外から日本のニュースを読みながら私の今の関心のひとつは「性教育」にある。

家庭内暴力、性的虐待、育児ネグレクト、未婚出産堕胎、離婚、性風俗、うつと自殺などなど多くの人間関係の問題がある。

それぞれに、多様な原因が絡み合っていることは周知だし、簡単に解決できる問題ではないこともこれらの問題が新しい問題ではないことを考えれば分かる。

完全に解決できない問題であるということは、人間の歴史がどれだけ積み上げられようとも、不完全な性質を持つ人間を考えれば分かるのだけれど、これらの問題が人間の生に大きく関係しているため、限りある命を生きる人間の「生き方の質」に大きく影響することを考えれば、少しでもこれらの問題の犠牲者を減らすために私たちは自分の生きるエネルギーを、それぞれの立場からこの問題解決に注ぎ続ける必要がある。

そういう私は、私のこの生きるエネルギーをどんな形で、これらの問題に注ぐことができるのか?

こんなふうに考えた私が、今のところ行き着いたプラットホームが「性教育」だった。

「性教育」と一言で言ってはみても、その言葉が人間の存在に関わる範囲はとても広い。

人間の性を主に性行為に関する教育と限定的に定義づける人にとっては、性教育は男女の性行動や性愛、性感染症などについて語られる教育と言うことになるし、性が性欲性愛の根本であるということだけに留まらず、命につながる性質を持つというところまで考えれば、性教育は人間存在の根本である命に関係づける教育である必要がある。

性教育を掲げ、様々な情報を発信する発信者は、上記の性行動、性愛、性感染症、命とは何かなどについて少しづつ掻い摘みながら、自分の得意とする範囲で、自分の考える「性教育」について発信している。

いくつかの、命の授業や性教育、性愛についての動画やブログなどを拝見してきた中で、私なりに突き詰めて「性教育」とはなにか考えてみて今のところ、「性教育」が成すべきことは「人、一人ひとりが、命もしくは自分というものをどのように受け止めるか」を人生の節目節目で補完し続ける生涯教育のことなのではないかということ。

いろいろな性教育論

昨今、日本では「日本の性教育」の遅れが叫ばれ、日本での性教育が如何に現実に沿っていないものか、そして現実に沿った性教育とは如何にあるべきか、何を教えるべきかについて、Youtube やブログで盛んに情報発信されている。

未婚者の危険な妊娠中絶を減らすために、緊急妊娠阻害薬の薬局での安価販売の承認されるために多くの女性達が社会、政治に対して働きかけていたり、現行の学校での性教育では取り上げないとされているセックスについては、それぞれの発信者の考えに基づきより具体的な説明や動画が発信されている。

どの情報発信にも、共感できるところもあれば、ちょっといき過ぎじゃない?これが性教育?私の子供には受けさせたくないなぁと感じるところがあったりもする。

一人の人間として、

一人の女性として、

一人の助産婦として、

一人の母として、

一人の親として、

一人の医者として、

一人の、、、、として。

それぞれの人が、一つの命を持ち、性を持ち、仕事や立場からそして人として生きてきた経験から学んできた知識と思想というレンズを通してそれぞれの性教育を語る。

それらを聞いたり読んだりしてきたけれど、自分の中にしっくりする性教育論、性教育論者に出会えていない。なんかこう、一本スーッと筋の通った性教育論に出会えていない。

私の中にある何かしらの偏見がそう感じさせているのか、それとも今はまだ「本当の性教育」の模索段階にある日本の状況だから、視点の定まった性教育が確立されていないからか?

フランスの性教育

これは、俗に言う「十分な性教育が行われてこなかったー日本」だからなのか、それとも、世界的にこんなもんなのか?そんな事を考えながら、Googleっていたら以下の記事に行き着いた。 

フランス在住25年以上になる日本人の女性ライターの記事。

自分の3歳の子供が通う幼児学校での出来事を通して2019年に書かれたフランスの性教育の記事。

この2つの記事を読んで、本当の性教育論というものに出会えた気がする。何よりも、フランス政府が国の方針として性教育をこのように捉え推進しているということの力強さに感動した。

なぜ日本の性教育は"セックス中心"なのか 日本とは全然違うフランスの教え方フランスでは3歳から「性に関する教育」をする。一方、日本では思春期まで性教育をしない。フランスで子育てをしているライターの髙崎順子さんは「性教育は『生殖』にまつわる授業だと思っていたが、それは日本人の思い込みにすぎない」という――。(前編、全2回)president.jp

フランス人の「挨拶のキス」はセクハラか スキンシップが問題視されない理由 (4ページ目)国際比較の資料を紹介したところで、日本である。「あなたの体は、あなたのものである」と言われてピンとくる人は、どれだけいるだろうか。前回の記事でも触れたが、日本では性をセックスという生殖行為に矮小化す…president.jp

とは言え、

だからといってフランスという国に上記に上げた日本社会に見られる問題がないかといえば、それは確かに 否。

同じような問題は、政府機関が性教育を真摯に取り扱い教育制度を整えようとも、問題がなくなるということはない。

そこは、どう考えても人間の不完全さゆえであり、この問題を完全に解決できるとすればそれは人間以上の力を持つ存在だけと言えると私は考える。

私が考える性教育は生教育

「性教育」が成すべきことは「人、一人ひとりが、命もしくは自分というものをどのように受け止めるか」を人生の節目節目で補完し続ける生涯教育。

命の初めからその命の終わるまでの生涯にわたって、人の心と体の発達、成長、衰退段階において自分と他人の命をいかに肯定的に、尊厳を持って受け止めるかを教える教育であり生涯教育であると考える。

cororin

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